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ブログ 今日のいもたつ

銀幕倶楽部の落ちこぼれ

スプレンドール 1989伊/仏 マルチェロ・マストロヤンニ

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街の映画館とその裏方達と街の人にとっての映画館の役割
それを劇中に色々な映画を挟まれ語られます。

なぜここにこの映画を挟むのか?
きっと深く頷くマニアの方もいるでしょう。
映画の中の映画は、造り手の意図を探る楽しさがあります。

映画ってとてもたくさんのジャンルがあり、
人によっての解釈があります。
だから、
普段の生活を映画で語ることもできます。
そして、それが共通言語になっている人と話すと
とても楽しいものです。

世の中の流れと、映画の結びつきを
映画を観ればみるほど知りたくなるし、
そこに映画が持つ魅力と価値を感じます。

何年か後にもう一度観てみたい映画です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月23日 07:23

自転車泥棒 1948伊 ヴィットリオ・デ・シーカ

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主人公の感情のあり方が切ないほど伝わってきます。
不安があり、ほっとし、喜びを妻と分かち合い、仕事にゆうゆうと。
どんでん返しからは、
後悔、あせり、不安、苦しみ、心配と心配かけたくない想い、
家族愛を感じ、責任感、父子の立場と自覚、家族の担い手としての責任・・・。

どうしようもない閉塞感では人はどうなるのか、
どういう心理なのか。
それを生み出した社会と関連づけて表現している、
みたくないものを、やわらかく表現して、
どっしりと感じさせる作品になっていると思いました。

救われないままに、人ごみに親子は、ラストまぎれます。
冒頭よりもマイナスからのスタートです。
ここにもこの作品が訴えたい、現実が現れていて、
「受け止めようよ」
それが心に残りました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月22日 07:17

或る夜の出来事 1934米 フランク・キャプラ

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傑作の折り紙つきに同感です。
たくさんの映画に影響を与えている所も随所にみられます。

リズムを重視して、ストーリー展開や脚本、台詞が作られています。
それがとても小気味良いので、引き込まれてゆきます。

繰り返しますが、ひとつひとつの壁を乗り越えて行く時の
エピソードが面白いプラスリズミカルです。

中でも印象的なのは、ラストです。
クラーク・ゲイブルなしの演出は憎いと思いました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月17日 08:09

キリマンジャロの雪 195米 ヘンリー・キング

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夫婦とは不思議な存在で、恋人とは違う。
とはよく言われることですし、
浮気をしても、戻ってくるのは女房のところ。
なんてのは、落語でもめずらしくありません。

魅力的な3人の女優は、この映画の華で、見どころでした。
それぞれの役割があり、しかも物語にぴったりの人選ではないでしょうか?

魅力ある恋人のエヴァ・ガードナー
別れてその空虚を埋める、違った魅力のヒルデカルド・ネフ
献身的な正妻?スーザン・ヘイワード

その中で、
夫婦関係は作り上げるものという良さが現されていて、
本物の夫婦にある幸せと、それに気づく素晴らしさが良かったですね。

キリマンジャロの頂きにいるヒョウについては、
一解釈がされていますが、これはもっと深く追求するテーマですし、
この映画では語りきれない自然のなせる行為です。
これは、改めてテーマに考えたい事象です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月16日 07:27

若草物語 1949米 マーヴィン・ルロイ

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4人の姉妹が大人になっゆく姿を描く有名な映画ですが、
初めての鑑賞です。
ジューン・アリソンのジョーも良かったのですが、
1933年版のキャサリン・ヘップバーンも観たくなります。

この手の映画は、
衣装やセットが語る映像を観るのが楽しくなります。

女優4名も当時の大カンバンそろいということで、
今それを鑑賞する価値もあります。

同じ映画(内容は定かではありませんが)が、
日本版で1964年日活で製作されていることを知りました。
当時の日本の4名の女優も、当然観たくなりました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月15日 07:48

黄金の七人 1965伊 マルコ・ヴィカリオ

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細かいことは一切なし。
テンポよく、ポップだけど意味ありげな音楽と一緒に、
リズミカルに話が流れます。

みどころのロッサナ・ポデスタの衣装とセクシーシーンも
的を得ているように差し込まれます。

ストーリーも含めて、
できそうでできない作品です。
どうすれば楽しませるか?巻き込むように。
という意図を感じます。

粋な映画です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月13日 13:21

クロエ Chloe 2001日 利重剛

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命を落とすほどではないけれど、
理不尽なんて、茶飯事で、この物語の中でも、
不治の病と言う最高の理不尽に隠れてたくさんの
どうにもならないことが散りばめられています。

だからより二人は二人が必要になることが、強調されていました。

純粋な二人の愛の物語として、
泣けてしまう話なのですが、
冒頭の砂のように崩れるという表現が
キーの話だと感じました。

抗うことができないこと、
限られた時間の中で生きている実感
それを観た後に考えさせる映画でした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月12日 07:32

マーシャル・ロー 1998米 エドワード・スウィック

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ニューヨークが戒厳令下に置かれる、
当時より現在の方がリアル感がある設定です。
しかし、その精神は変わりません。

自由を得た尊さがあふれるからそれを守るために、
自由を失うことに進んでしまいます。
それを正常化する制度がアメリカにはあることを
訴えているようです。

アメリカを
嫌いと答える人がどれ位いるのかわかりませんが、
嫌われ者こそ偉大な制度を持っているのかも知れません。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月11日 11:42

眼下の敵 1957米 ディック・パウエル

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戦艦とUボートの各長短を活かし、突いて、
行き詰る駆け引きが行われます。
そこには戦時とはいえ、
男たちが持てる力と頭脳で戦うスポーツマンシップを
思わせます。

緊迫した様子が描かれそれが伝わるから、
観ていて気を抜けません。
特に潜水艦のつらさが上手く映されています。

後半に行くほどテンポが上がり、
どんでん返しがあり良かったです。
戦時で人間的に認め合うところも、
戦後10年以上経ったから描けたのではないかと感じました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月09日 07:07

バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 第1&第2話

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題名が示すとおり、突然の解雇の理由をつきとめる物語です。
ヒットしているだけはあると思います。
何故で始まり何故で次につなぐ、王道です。

ちょっと説明しすぎが気になりましたが、
わかりやすくしているからでしょう。
むやみな暴力シーンがないのも好感です。

何も考えずさらっとなにか楽しみたい時に良いかな。

さぁ999円です!
でリリースして、お後をどうぞ。
という構図が勉強になりました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2010年02月06日 06:59