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ブログ 今日のいもたつ

あの日、欲望の大地で 2008米 ギジェルモ・アリアガ

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自分を許せないまま生き抜く日々。
複雑なヒロインの心情を、
物語としてつながらないカットが表現します。
そしてそれがつながると・・・。

生きていてはいけない自分の原因は母、でも、
自分が罪を犯した。そのうえ、愛してはいけない男も愛してしまった。
母を恨み、けれど許しを得たかった。

映画の造り方も上手いのですが、
罪とその動機。偶然。
平均台のようなすぐに落ちそうな上を誰もが渡っているのが、
生きることだということを強く感じます。

ラストが予定調和的なところをどうとらえるかですが、
ラストに至るまでに、
問題は全てこちらに預けられています。
私の中にもある、自分を許せないことを、
この映画は説いて許しを得る勇気を与えてくれています。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2011年02月06日 07:51