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【SPAC演劇】ばらの騎士 宮城總・寺内亜矢子:演出

改めて観劇して、登場人物たちの嫌らしさ、強かさを苦笑いです。と言うよりも笑えませんでした。
人間というのは、ほとほと自分が可愛いのです。そして楽して大きな果実を求めるもの、まさしく自分そのものを見せられてしまいました。

野生の肉食獣は、獲物にありつくまで、じっと隠れて忍耐強くチャンスを待って待って仕留めます。それも紙一重です。大きな果実を得るために努力しないで楽しようなんて考えません。
獲物にされてしまう草食動物も命がけで生きています常に。
生きるためにギリギリでいないから、楽して贅沢を夢見てしまうのですが、どこまで行ってもそれは幻想です。
そして今現在上手くいっているとしてもそれは過去の結果です。
年は取るし、当然自分は変わります。世の中も変わります。今現在と同じなんて続くわけはありません。でもそれにさえ胡坐をすぐかくのが人です。

劇でのラスト、覚悟を決めた元帥夫人の姿は目に焼き付けておかなければなりません。そして夫人に諭されたオクタヴィアンとゾフィーは目を覚ますでしょうか?
二人にとって、こんな機会は二度ありません。
これも私自身が忘れてしまう、実に大切な教訓でした。

【いもたつLife】

日時: 2024年03月17日 09:57