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元禄 忠臣蔵 後編 1942日 溝口健二

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前後篇ともに丁寧に造られています。
時代を封じ込めたようです。

人情の機微も凄く感じます。
それが、武士という枠組みでの美徳なのですが。

俗にあだ討ちは日本の当時の社会が認めた固有のものというのが、定説です。
あだ討ちとは違うかもしれませんが、武士の気概は特有という声もわかります。
しかし、これらの精神は、
ヨーロッパの貴族や西部劇での精神と変わらないのではないでしょうか。

この作品は、忠臣蔵を浅野家の心を丁寧に再現させることで、
また、周囲の人々の想いを描くことで、
中世から今でも続く、私たちを含め、もしかしたらかなり広範囲で共通の精神を、
映画に納めました。

そして、日本の精神をも描いています。
この意見には賛否両論あるでしょうが、
私自身は、こういう歴史がある日本に生まれたことに誇りを持てますし、
この作品を通して、一層それを感じました。

本物を追求した作品でもあることを聞きます。
素人が観てもそれを感じます。

今もそしてこれからも、
この後から観る者に財産として残る結果をもたらす芸術作品です。

追伸
役者さんたちの台詞や立ち居振る舞いが、
特に内蔵助と助衛門、徳川綱豊、
瑶泉院、戸田局、他にも・・・、
引きつけられました。

【いもたつLife】

日時: 2009年06月07日 06:30