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【spac演劇】顕れ 演出:宮城聰

奴隷貿易を題材とした、魂救済と、人類の歴史で何故悲惨なことが起きてしまうのかがテーマです。
その奴隷貿易の題材部分は、加担したアフリカ人の魂に陳情させるというものです。
ですから舞台は黄泉の国です。

生命創造の女神イニイエは輪廻する魂マイブイエ達のストライキを受けています。新しく誕生する命(人)の魂にはなりたくないとマイブイエが言うのです。
訳は輪廻できなくなってしまった魂ウブントゥ達の嘆きを知ってしまったからです、ウブンドゥは奴隷貿易で不幸を味わい悲惨な死によって成仏できずに彷徨っていて、成仏するには奴隷貿易に加担した大罪人達の魂の告白を要望していて、マイブイエはそれをイニイエに直訴します。

大作に仕上がっていました。
いつもながら感心するspacの美術です。そして舞台装置もです。
神々しいイニイエの登場からしてワクワクします。その後狂言回しのように劇の説明が入り、3種類の魂が登場します。
マイブイエ、ウブンドゥ、そして大罪人、それらの衣装も凝っていて、spac独自の打楽器を中心にした音楽が後押しでこの劇も紛れもない宮城演出です。(イニイエもムーバーとスピーカーに別れています)

人の存在を問うていく進行が壮大な物語の中で繰り広げられます。
正直一度の観劇では圧倒されるばかりでした。もう一回予約してあるので、腰を据えて味わうのが楽しみになった一回目の観劇でした。

【いもたつLife】

日時: 2019年01月22日 09:32