月別記事

ブログ 今日のいもたつ

国宝 2025日 李相日

歌舞伎の世界は世襲が絶対で、厳しいしきたりがあります。それに挑んだ末に国宝にまで上り詰めた男の話でした。その男は女形でそれをつかみます。

任侠の世界で産まれた喜久雄(吉沢亮)は抗争で父親(永瀬正敏)を亡くしますが女形の才能を二代目花井半二郎(渡辺謙)に見いだされ引き取られ、花井東一郎として歌舞伎役者に、跡継ぎの花井半弥(横浜流星)と二枚看板になります。
そして事故にあった半二郎の代役としてなんと半弥を退けて東一郎が代役に大抜擢されます。半弥は姿を消したことから、東一郎が三代目半二郎を継ぎ、順風満帆かとおもいきや二代目が亡くなると後ろ盾を失いその血筋から日陰に追いやられます。

ということでドサ回りにまでする三代目と、姿をくらましていたのに歌舞伎界に戻るとその血筋からあっという間に陽の当たる場所に登れるのは半弥です。
しかし物語は三代目にチャンスを与えます。

ということで国宝になる三代目ですが、そのためにすべてを犠牲にするということが貫かれています。(日本一の歌舞伎役者になるためにはすべてはいらないと悪魔と約束する願掛けのシーンがあります)

任侠の世界出身で入れ墨迄ある喜久雄は歌舞伎のしきたりから外れています。そして再三彼を苦しめたのは血統です。それらにモノ申す話を、多くの歌舞伎の劇中劇を通して描かれています。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2025年08月15日 11:21