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ブログ 今日のいもたつ

草取りはしないけれど

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芋収穫間近なので、畑内での草取りや虫取りはやっていません。
畑周りの収穫準備や、それ以外の受け入れ準備をやってます。
上手く芋のつるが草よりも繁茂した畑は、
9月過ぎればそうそう雑草は目立たないのですが、
上手くいかなかった畑は、どんどん草が目立っていきます。

近隣畑の農家さんごめんなさい。

【芋日記】

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<松井久子の生きる力>松井久子 著

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「生きる力」は養っていくものだと改めて気づきます。
それでも世の中はだんだん厳しくなりますから、「生きる力」はより必要になりますし、時と共に個人も守るものができてくるので、より強くが宿命です。

著者は優しく強い人です。そして己をよく知っている。
著者ほどではなくても、自分がどれだけの自律できる力があるか、今からでも、もっとそれを養うことを真剣に考えてしまいました。その先に自立があることも説いてくれていますから尚更です。

そして“人”を冷静に観ています。良い面も悪い面も含めて。その良い面も悪い面も好き嫌いではなく、人とは(男とは、女とは)そういうもんだとして捉えています。
良い悪いは、その場その時に現れることですから、普遍的ではありません。だから冷静に、“今人は”(連綿と続いてきた人の営みのために)「こういうもんだ」という観かたです。それは、男・女としてや、日本・他の国は、という視点からです。

だから、仕事のやり方も王道を貫いています。
どうすれば世に受け入れられるか(需要があるか)、それが的を得ていたとして、世の人に共感(消費)されるようにするにはどういう切り口にすれば良いか、そして、その仕事を現実にするために、高い次元を目指します。(あなたにはできないと世間に言われる仕事を目指す)

著者自身も書いていますが、『切った張った』を突っ走って来ました。その著者が日本(人)の現状を改めて振り返ると、ため息ばかりではないかと感じます。(少し触れています)
その落差の感じ方こそ、どう生きてきたかで、個人個人異なることなのでしょう。
私の感じている尺度との違いは想像するしかありません。

すると、やっぱり、「もっとしっかりしなさい」と遠まわしに言われています。
とにもかくにも、「生きる力をつける力」をつけることから始めます。

【いもたつLife】

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平成25年産 山形県川西町のお米

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山形県は農業王国です。
川西町は稲作地帯ですが、周辺は果物が盛んに作られています。
その川西町は米沢盆地にあり、日較差が大きいことから、
高品質の稲作(農産物)が育つ気候です。
水は最上川から豊富に供給されますし、冬は雪深く
これらも美味しいお米ができる要因です。

その川西町の農家(川西産直センター)とも長くお付き合いしていて、
毎年米の視察に訪れます。
産直センターでは、
有機農業と3段階の特別(減農薬・減化学肥料)栽培を行っています。

稲穂が地面すれすれまでもたれている稲もあり、
今年も見事に実っていました。

【米探訪記】

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平成25年産 宮城県登米市のお米

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有機稲作の及川さんのお米の視察に行きました。

及川さんの田んぼは、どこも綺麗です。
もちろん全く草がないわけではありませんが、
稲は草に負けずに育っています。
初期除草をしているからということですが、
工夫に工夫を重ねた除草機を見る限り、
かなり手間隙かけた結果だということが伺えます。

今年度も美味しい、有機ササニシキと有機ひとめぼれが、
収穫できそうです。

【米探訪記】

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苗を植えるタイミングは重要です

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5月半ばから1ヶ月かけて苗を植えます(定植)。
この期間中の気温(地温)と前後の降雨で根付きが変わります。

定植が早い方が育つ年もあれば、遅い方が良かった年もあります。
(これは結果でしか図れません)
今年は早い定植の畑の方が有利になりました。

1ヶ月違いの畑とは、1ヶ月違いとは思えないほど育ちに差がでています。

定植の時期だけで育ち具合が決まるわけではありませんが、
一要因であることは間違いありません。

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【芋日記】

日時: |

畑の法面の除草

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畑の境目(法面)の草取りは、隣同士の農家の暗黙のルールで担当します。
隣の畑からサツマイモのつる(葉)が伸びてきていると、
機械除草でつるを傷つけないように、
手取りで除草することにしています。

収穫が近くなったので、
一度各畑周りをして畑回りを綺麗にしています。

【芋日記】

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俊和さんのいずみ

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ほしいも用のサツマイモも品種ごとに育ち方が違います。
葉の色・形状・大きさ
つるの太さ・伸び具合
それぞれです。

いずみ種はつるも葉もあまり大きくならないサツマイモですが、
この畑のいずみ種は大きく生長しています。
俊和さんは毎年、いずみ栽培が上手く、
立派ないずみを育てます。

【芋日記】

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佐野元春 Film No Damage 2013日 佐野元春 井出情児

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とてもラッキーなことに、80年のデビューからずっとリアルタイムで、
佐野元春さんの音楽とともに生活しています。

当時自分も若かったから、彼の音楽以外もたくさん触れていました。
振りかえってみれば、今は彼だけが30年以上経っても私の隣にいます。

彼は歌で、ライブパフォーマンスで、ずっと生き方を導いてくれている存在です。
その彼の貴重なフィルムが蘇りました。
もちろん懐かしいし、嬉しい、感動ものでした。

そして私自身が33年前から真っ当に生きてくることが出来たかの
試験に臨んでいるひと時でした。

【いもたつLife】

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 村上春樹 著

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主人公、多崎つくるは20歳の時に、死をも覚悟する体験がありました。
それから16年、その体験を封印していましたが、
どうにもこうにもこのままでは居られないと、恋人(沙羅)から諭されて、
自分に起こっていた過去の事実を探る旅にでます。
その旅はつくるに何をもたらすか?
という物語です。

凄惨な事実とそうでなければ説明しきれない人の愛憎劇です。

つくるは高校時代に、男3人と女2人のグループに属していました、形成していた、の方が正確でしょう。
そのグループは、生産的、建設的であり、理想郷を具現化していました。
普通の高校生では体験できない素晴らしいグループで、形成する仲間は自分も他の仲間も誇りにしていました。
それが突然崩壊します。

つくるは、自分自身を色彩=特徴がない男と信じていました。ただの平凡な男だと。
仲間のアカは、優秀な男です。背が低いことから頭脳明晰が際立つキャラクターです。
アオは、典型的なスポーツマンです。これ以上の説明は彼を解りにくくします。
女性の一人シロは、お姫様のような存在です。可憐で儚い、男が守るべき愛すべく女性です。
もう一人の女性クロは、明朗快活な女性です。シロがお姫様だけに、クロの方が実際はモテたかもしれません。

つくるはある日アオからの電話で理由も告げられずに、グループから除外されます。もちろん、つくるには心当たりはありません。
あまりにも素晴らしいグループに所属していたことから、この疎外感はつくるには耐え難い仕打ちでした。
この日から16年間、沙羅に諭されるまでつくるはこのことを心に、封印していました。
もっと言えば、死を覚悟した半年間を経て、その後の粛々した日々、修行僧のような生活により、あの体験を乗り越えたと自己判断していました。

でもそんなことは有り得ないと、沙羅も読者も感じています。
そこでグループの4人と向き合うことを決めます。

ここからはネタバレになります。
私の書評ではおこがましいので、ここまでにします。
でも一言、
この小説のラストでつくるは、自分を取り戻します。
過去を肯定します、腑に落ちたのです。
自分の振り出し位置を深い闇から見つけることができたのです。
大人になったつくるが振り出しに立つことができたのは読者への希望の灯をともす、著者の応援なのでしょう。

【いもたつLife】

日時: |

許されざる者 2013日 李相日

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北海道の自然の映像が、そこに馬と人が進む画が、
時に悲惨で、時に和み、でもこの映画の底辺にはいつも人のイライラと怯えがあり、
美しい自然にどっぷりつからせない緊張感があります。

勝った者が負けた者達を支配する構図がこの物語の根底にあります。
官軍に負けた幕府軍、官軍に駆逐されたアイヌの人々、
大手を振る勝者は暴力で得た権力を暴力で守りきろうとします。
そして争いがあると常に苦しめられる弱者(女、子供)はこの物語でもやはり
虐げられています。

負けた者は生き延びようと必死です。
そしてようやく居場所を確保して安心と安全に、このままで良いという暮らしをしていました。
けれど、そうは問屋が卸しません。
官軍は、無理やり暴力で支配する構図の中に起こる不安を払拭するために、
過剰な暴力、弱者を根こそぎにしようとします。(屯田兵のアイヌに対する態度)
また、ようやく生きる場を見つけても自然がそれを許しません。(主人公が農家では食べられない)

追い詰められた者達が決起します。
主人公達は明日の糧のため、女達は許すことができないため、アイヌの人達も過去の清算のために。(アイヌは決起していません、アイヌと和人の間の青年が主人公に加わります)

主人公はかつて非情な男でした。人を殺めることを非情に徹して出来る男でした。
もちろん自分や自分達の身を守るためですが。
しかし安定を求めることで、時を経ることで非情さを封印していました。
封印していただけで、無くすことはできません。
それが目覚めていくというのが、この映画の骨子です。
禁忌を犯すごとく主人公は非情に戻ります。

主人公を庇う理由がたくさんあります。
官軍の無慈悲な支配、
身に迫る脅威、
弱者の救済、
義のため、
でも主人公は戻ってしまった自分を許せませんでした。

この映画は悲劇を生み出す社会を憂いています。
そしていつの世も多かれ少なかれそれが社会です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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