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アラバマ物語 1962米 ロバート・マリガン
多様なテーマを盛り込みながら、
そのどの主張も伝わってくる、
なかなか他では味わえない作品です。
1932年当時のアメリカの差別を訴える
アメリカの良心とも言える陪審員制度に疑問を投げかける
ひとり父親となった時の教育を考える
子供たちの横のつながりと冒険
子供たちの成長物語
隣人を介したちょっとしたミステリー
先進的で、骨太な思想がラストで現されます。
作品の8割が子供たちの視点です。
ここを介することで、伝わせたいことが、
ぐっとプラス、深く伝わります。
とてもうまい構成だと思います。
裁判シーンでの長まわしも中締めを感じ、
前後の子供中心の展開とは違う独立した主張があります。
ともすればあれもこれもとなりがちなところを、
随所に力が入るほど見入ってしまう様に仕上げています。
役者はもちろん脚本、演出、音楽と総合力で組み立てられた映画でした。
スプレンドール 1989伊/仏 マルチェロ・マストロヤンニ
街の映画館とその裏方達と街の人にとっての映画館の役割
それを劇中に色々な映画を挟まれ語られます。
なぜここにこの映画を挟むのか?
きっと深く頷くマニアの方もいるでしょう。
映画の中の映画は、造り手の意図を探る楽しさがあります。
映画ってとてもたくさんのジャンルがあり、
人によっての解釈があります。
だから、
普段の生活を映画で語ることもできます。
そして、それが共通言語になっている人と話すと
とても楽しいものです。
世の中の流れと、映画の結びつきを
映画を観ればみるほど知りたくなるし、
そこに映画が持つ魅力と価値を感じます。
何年か後にもう一度観てみたい映画です。
自転車泥棒 1948伊 ヴィットリオ・デ・シーカ
主人公の感情のあり方が切ないほど伝わってきます。
不安があり、ほっとし、喜びを妻と分かち合い、仕事にゆうゆうと。
どんでん返しからは、
後悔、あせり、不安、苦しみ、心配と心配かけたくない想い、
家族愛を感じ、責任感、父子の立場と自覚、家族の担い手としての責任・・・。
どうしようもない閉塞感では人はどうなるのか、
どういう心理なのか。
それを生み出した社会と関連づけて表現している、
みたくないものを、やわらかく表現して、
どっしりと感じさせる作品になっていると思いました。
救われないままに、人ごみに親子は、ラストまぎれます。
冒頭よりもマイナスからのスタートです。
ここにもこの作品が訴えたい、現実が現れていて、
「受け止めようよ」
それが心に残りました。
吉川町の山田錦
酒のみ(日本酒党)なら、山田錦といえば、
日本一の酒米とすぐにピンとくるでしょう。
では、日本一の山田錦は?
菊姫が使う山田錦は、兵庫県吉川町の山田錦です。
その理由は、もちろん日本一の酒米だからです。
そして、その山田錦達は幸せです。
なぜなら、自社で丁寧に酒になるために磨かれるからです。
大吟醸にする山田錦は、50%、40%まで精米されます。
100時間もの時間をかけて、丁寧に丁寧に磨かれます。
蔵見学ならでは
お金を出しても買えないものはたくさんあります。
ここには速醸仕込み中の純米酒のタンクが
ずらりと並んでいました。
仕込み始めもあれば、真っ盛りもあれば、
明日搾るというものまで。
その明日搾るタンクから直接「もろみ」を
すくって試飲しました。
この時季にここにこなければ
味わえません。
味は?
菊姫の純米酒を想わせるのですが、
その酒が今しか持たない鮮烈な旨みがありました。
菊姫蔵見学
日本酒の世界も奥が深く、
蔵にくる度に、そのすごさを目の当たりにします。
この時季は仕込みがほとんど終了していますが、
蔵の中には、その残り香を感じます。
その香りは、文字通りの酒の香り、
もうひとつこの時季ならではの、
蔵人たちの、
ひとつの大仕事をやってのけた充実感を感じる
残り香です。
菊姫の酒たちは、今から少なくとも3年寝かせて、
世にデビューするものが多く、
銘柄によっては10年後のデビューもあります。
その酒たちが寝ている
「八幡貯蔵場」は雪が似合います。
第7回菊姫会総会
菊姫会とは銘酒菊姫を通して、
日本酒文化を本物の日本酒の素晴らしさを伝える、
全国の優良?酒販店の会で、
蔵元菊姫が前面バックアップをしています。
今年も山代温泉で菊姫会総会があり参加しました。
初日は勉強会です。
菊姫の原料米=兵庫県吉川町の山田錦についてと、
酒質の設計=醸造の醍醐味についての勉強と、
菊姫会専売酒=鶴の里の過去7年分の利き酒、
新酒の試飲、菊姫全銘柄の試飲を勉強プラス楽しみました。
実はタツマは酒屋(菊姫屋)でもあります。
今回の勉強を活かしてお客様へもっと菊姫や
日本酒の素晴らしさを伝えます。
或る夜の出来事 1934米 フランク・キャプラ
傑作の折り紙つきに同感です。
たくさんの映画に影響を与えている所も随所にみられます。
リズムを重視して、ストーリー展開や脚本、台詞が作られています。
それがとても小気味良いので、引き込まれてゆきます。
繰り返しますが、ひとつひとつの壁を乗り越えて行く時の
エピソードが面白いプラスリズミカルです。
中でも印象的なのは、ラストです。
クラーク・ゲイブルなしの演出は憎いと思いました。
キリマンジャロの雪 195米 ヘンリー・キング
夫婦とは不思議な存在で、恋人とは違う。
とはよく言われることですし、
浮気をしても、戻ってくるのは女房のところ。
なんてのは、落語でもめずらしくありません。
魅力的な3人の女優は、この映画の華で、見どころでした。
それぞれの役割があり、しかも物語にぴったりの人選ではないでしょうか?
魅力ある恋人のエヴァ・ガードナー
別れてその空虚を埋める、違った魅力のヒルデカルド・ネフ
献身的な正妻?スーザン・ヘイワード
その中で、
夫婦関係は作り上げるものという良さが現されていて、
本物の夫婦にある幸せと、それに気づく素晴らしさが良かったですね。
キリマンジャロの頂きにいるヒョウについては、
一解釈がされていますが、これはもっと深く追求するテーマですし、
この映画では語りきれない自然のなせる行為です。
これは、改めてテーマに考えたい事象です。
若草物語 1949米 マーヴィン・ルロイ
4人の姉妹が大人になっゆく姿を描く有名な映画ですが、
初めての鑑賞です。
ジューン・アリソンのジョーも良かったのですが、
1933年版のキャサリン・ヘップバーンも観たくなります。
この手の映画は、
衣装やセットが語る映像を観るのが楽しくなります。
女優4名も当時の大カンバンそろいということで、
今それを鑑賞する価値もあります。
同じ映画(内容は定かではありませんが)が、
日本版で1964年日活で製作されていることを知りました。
当時の日本の4名の女優も、当然観たくなりました。