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活弁シネマライブ
チャップリンの無声映画に、
弁士と生演奏で楽しむイベントがありました。
弁士は澤登翠さん、ギターとフルートの生演奏です。
昔 無声映画をこうやって楽しんだのは日本独特の映画文化だったそうです。
初めての体験でした。
今までの無声映画とはまた違った魅力があり、
当時は、弁士が誰かでその映画の人気も左右されたことでしょう。
弁士は決まった台詞を言うのではなく、
その場の空気と時事絡めて、個性的な表現をしていることが伺えました。
<番頭 1916 22分>
チョイ悪で子供っぽいチャップリンが様々なドタバタ、
めぐりめぐってハッピーエンド。
とお決まりのパターンですが、そこも楽しめます。
チャップリンのアクロバティックな技と
パントマイムが素晴らしいです。
時計を壊す。その時計が動き出す。
このシーンは後の作品の片鱗が垣間見ることができました。
<冒険 1917 20分>
アクションが野外から海から室内まで繰り広げられます。
リズムがよく、また、チャップリン自身の演技に圧倒されます。
喜劇役者やアクションスターにも多くの影響を与えたのがわかります。
高野虎市が出演しているのも見どころです。
<放浪者 1916 22分>
冒頭はチャップリンを期待するファンサービスで
始まり、本題へと入って行きます。
短編ですが、物語の構想もすでにかなり緻密に
行われていることがわかります。
短く短くでこれだけ伝えられる、
台詞が最小限でも伝わる。映画の凄さですね。
この映画も、
喜劇だけ、アクションだけでは終わらない
物語に主張を込めています。
3月の治作
<白魚ともずくの酢の物>
おいしい白魚を食べると、
三木助の落語の枕を思い浮かべます。
おいしいという条件付きですが。
うるい、浜防風と春がそろっていました。
そして酢がうまい。
<ふきのとうご飯>
「春だねぇ~」
香りが漂います。
旬のものを食べれる嬉しさありですが、
それを感じることができる有難さがありました。
<お造り>
アカイカ これぞイカです。
イカらしいイカを食べられる機会がないことに
気が付きます。
ヒラメ 不覚にもワサビと醤油のつけ方が甘かった!
想像以上に旨さを秘めているヒラメでした。
ウニ もちろんミョウバンは使っていません。
人間の感覚をあまくみないでね。
と世間に言いたいです。
マグロ キメが細かいんですよね。
そして口の中に甘さの余韻が続きました。
<すっぽんの茶碗蒸し>
この茶碗蒸しがひとつのことを教えてくれます。
茶碗蒸しは料理ではなく、
茶碗蒸しは料理法だと。
本物は原則を語ります。
もう一杯食べたかったなぁ~
<とり貝の酢味噌和え・酢じめのアジの卯の花和え・蛸の桜煮>
そして和え物2種は春そのもの、
そして蛸、なんで蛸は火充分通っていても生でも、
その美味しさの顔を見せるのでしょうか。
<天ぷら>
これも春です。
稚鮎、うど、竹の子、タラの芽、そらまめ、行者にんにく。
ご愛嬌で「ほしいもの天ぷら」も、
ほろ苦味、ほろ甘さ、ほろ素朴さ がおいしいし、
塩と木の芽味噌でお好みにできるところがgood
<焼き物と煮物>
桜鱒 まず綺麗なことで合格です。
味付けと身のほぐれ感触がマッチ、
私的には皮がやっぱり美味しい!
むつ これだけでは食べられません。
酒と一緒も良いのですが、
ご飯と一緒でさらに美味!
甘鯛 いつも勝負になってしまいます。
眼肉がおいしいよ、頬肉がおつだよ。の世界です。
骨までしゃぶりつきます。
<炊き合わせ>
ストレートな魚料理の後だから、
一塩なのです。
格闘の後 胃にやさしく、脳に満足を与えてくれました。
<すっぽん雑炊と笹団子>
今日の流れで待ってました!です。
今日の〆はこれしかありません。
たまごが合います。そして、器に映えます。
(写真がないですが)
デザートは笹団子、風味があり、
小豆の上品な甘み、そして消費期限です。
「春は美味しい」今月の治作でした。
日本料理 治作 http://www.shizuoka-jisaku.jp/
キャラメル 2007レバノン/仏 ナディーン・ラバキー
レバノンという国はアラブであり、
フランスの香りもする国であることが伺えました。
映画が語る力ですね
物語の舞台は、どこにでもある美容室件エステサロン(ベイルート)。
オーナー、スタッフ、常連のお客、ご近所さんの
いずれも女性の日常の悩みとともに話が進みます。
落語ではしばしば床屋がでてきます。
そこは庶民が集まって、ワイワイガヤガヤしています。
そんな雰囲気があります。
男と女の違いはあっても、床屋(美容室)って、
他愛もない日常が、多くの人の人生が集うのでしょう。
それぞれの解決したようなしないような悩み、
あたりまえの映画のようにそれぞれが成長して
終わるわけではありません。
だからそこには余韻があり、
女性の強さを感じます。
女性は強い、泣くだけ泣いたらすぐに立ち直るし、
たとえ仲が悪い友人とでも、その場では真剣な友情があふれる、
女性の人間味を感じました。
ユニヴァーサル・ストーリー 1996米 デヴィッド・ヒーリー
ユニヴァーサルスタジオの80年の歴史が、
とても多くの映画の断片と、USとかかわりが深い監督や俳優の語り、
撮影風景や貴重な未公開映像が映し出され、
映画ファンなら嬉しいシーンの連続です。
映画仲間達と観たのですが、
中には紹介された映画のほとんどを、
9割を観ている兵もいました。
映画史の一側面や、アメリカ社会と映画との関わり、
時代に受け入れられた題材やジャンルも追えて興味深く、
時に頷き、時に関心しながら楽しみました。
心中天網島 1969日 篠田正浩
心中が厳しくとがめられていた時代があったことは、
それだけ心中が多かった証ですが、
どうして心中するのか?
その感覚はわかりようもありません。
男と女郎が愛し合い、
どうすることも出来ず死ぬ。
現代ではこの状況で死を選ぶことはありません。
でも、死を求め、悲しいけれどそれで幸せを選びます。
死ぬしかないとまで想いが強まる凄さ。
これは、現代と当時の人々の違いが鮮明になります。
それは変わらない部分もクローズアップさせます。
この映画で、とてもうまく描かれていました。
黒子が進行を示唆するシーンや、
けっしてこっていないセットと照明も雰囲気があり、
役者陣も気が入っています。
特に、加藤嘉、河原崎しず江の両親はとても良かったです。
岩下志麻も今まで観てきた感じとは違う名演でした。
バリステック 2002米 カオス
女性版のターミネーターかランボーかな?
とにかく物がたくさん壊れました。
ストーリーもなんとなくわかっていれば
それでよし、で見れる映画でした。
とても大事な人を失う、
この物語では、夫、妻、子供ですが、
どういう別れをするかは、人生において重要で、転換点になります。
子供に先立たれる気持ちはわからないし、わかりたくない気持ちです。
妻との別れは、やっぱり覚悟しなければなりません。
そんなことを思わせてくれました。
乾かない、とほほ
日本海側の冬のお天気を思わせる ここひと月です。
昨日も夕方から雪、強い風が夜中中吹いていました。
(ほしいものビニールハウスが飛ばされないかと心配)
「ほしいもを作るな」とお天道様に言われているようです。
もう少しで今シーズンの加工終了で足踏みの農家が何件も、
そして大幅に遅れて、春の作業に取り掛かれない農家も。
気候が変わって来ているのを感じることが多いこのごろですが、
果たして?
今年だけの異常なら良いのですが。
すべては宇宙の采配 木村秋則」
この手の本を出版するのはなかなか勇気がいることです。
著者の農業功績が広まり、無条件で応援してくれる人たちが、
支えてくれるようになったから出せたのかも知れない、
なんて考えながら読みました。
私自身は、これらの不思議なことは、
信じるし信じないというスタンスです。
神さまと同じで、信じることにより、
自分の戒めになれば良いと思っているし、
妄信しなければ不健康でないと考えています。
著者の自論の
「目に見えていることだけ見ていても、本当のこと、真実はわからないのです」
とても共感というよりも、深くわかりたい言葉です。
有機農業で「ほしいも」を作る者として、
本当に人のためになる「さつま芋」を作るためには、
表向きの無農薬などを考えるよりも、
追求する根本をもっと考えるのが先決で、
唯一の道だと教えられます。
カティンの森 2007波 アンジェイ・ワイダ
ドイツとソ連に蝕まれたポーランドの戦中から戦後、
カティンの森を軸に、軍よりも一般市民の目から描かれます。
主は両国の占領下の戦中ではなく、平和が訪れた戦後です。
平和が訪れていたはずの、自由だと、開放された戦後には、
ポーランドの人々はどうやって生きてゆかなければならなかったかです。
戦中の生存の危機から脱した後は、
もうひとつの生存、
精神・人としての誇りの生存の危機が待ち構えていました。
ワイダ監督が世界にみせたい戦中戦後のポーランドを、
軍人の家族を通しての表現は、登場人物が多種に渡り、
少々わかりづらかったのは正直なところですが、
それぞれの立場からの表情や態度、重い台詞からの問いかけで、
表面の人間関係をわからせることを優先させなくても、
語らなければならない切実感を強く覚えました。
ひとりひとりの日本人が今、自由をどれだけ感じているのかは、
それぞれの感覚ですが、これは過去の莫大な遺産であることを、
改めて知ります。そして、それは守らなければ、
守ろうという自覚がなければ消えてしまうものだということも、
ワイダ監督は示唆しているようでした。
長谷川等伯展
やっぱり行かなければなんにもわかりませんね。
天才はいるものだと痛感。
人間業ではない作品が何点もありました。
「松林図屏風」は日本人であれば誰もが誇らしくなるのではないでしょうか?
そして、日本人でなくてもきっと引き込まれるでしょう。
仏涅槃図もよくぞ成し遂げた作品です。
個人的には、千利休がよかったですね。
あとは虎と猿。
混んでいるのを覚悟で行ったのですが、
本当に覚悟で行った方が良いです。
でも観て本当に良かったです。