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ブログ 今日のいもたつ

君の名は 第一部 1953日 大庭秀雄

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くっつきそうで、くっつくのを心から望みながら
どこまで行っても堂々巡りメロドラマの、
もうこれは古典と言っても良いのでしょうか。

でも、上手い心理描写です。
大ヒットも頷けます。

東京大空襲の夜に命を共にした春樹と真知子、
一目惚れであり、命懸けの一夜の戦友であり、
惹かれ合いますが別れを余儀なく、そこからはじまるのですが、
いつ決着がつくのか。

真知子は浜口を亭主に選びます。
春樹を忘れることを誓って、浜口もそれを承諾します。
真知子は十字架を背負いました。
真知子の唯一最大の誤ちであり、
そこには同情の余地がなさそうなのですが、
段々風向きが変わります。

仏様の様な浜口でしたが、徐々に醜さ(本性でしょうか)が現れます。
母親がそれを後押しする、後押しする、です。
観ている方は、真知子の十字架を取ってやりたくなります。

真知子は尽くしましたが、心ここにあらずは浜口も感じとります。
でも頑張りました。
浜口もそれを承知の結婚でしたから、
もう一つ辛抱があれば展開は違ったのですが。
それと、育ちの問題、母離れできない男・子離れできない母
で問題はこじれて行きます。

そしてとうとう真知子は切り札を切りました。
実家に帰る行為です。
これは浜口にとっては、何よりも大事な面子の問題です。
でもこの切り札も、
妊娠という新たな出来事で。

ここまでが第一部です。

真知子の状況はいつのまにか仕方なく不幸になるという
王道なのでしょう。
そして、耐え忍ぶ春樹の姿がメロドラマ好きには
たまらないのでしょう。

この物語はやっぱり一度抑えておきたかったので。
劇場で鑑賞できて良かったです。

最後に、
キャストが豪華です。
また、
終始暗いシーンの連続の中、
夫婦のやりとりも、愛し合う同士のやりとりも。
その中で、淡路千景の役は明るく、
この映画では欠かせない、
息抜きできる、息継ぎできるという感じでした。

第二部へ続く。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2013年03月26日 08:15