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静かなる対決 1946米 エドウィン・L・マリン

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西部劇全盛、アメリカ映画が元気な感じが出ている映画です。
ストーリーは西部劇らしく、かつ、ミュージカルの要素もあり、
コミカルな演技ありと楽しませてくれます。

ただ、脚本はかなり当時の社会性を考えさせられる内容です。
南北戦争が終了しているとはいえ、
まだまだ秩序は不安定な西部の、ある街が舞台です。

無法者のカウボーイ達と彼らの暴力を恐れる街の人々、
ただし、カウボーイに経済的にも支えられているから、
精神的にも経済的にも従うしいかない街です。
その中で金が稼げればよしとする人もいれば、
奴らを許せずくすぶったままの人もいます。

そこに今度は、大量の入植者がやってきます。
街の人は彼らも受け入れません。

市民権を得られない入植者達は、
防衛という建前の暴力を、カウボーイ達に向けます。
そして全面戦争に入るのですが。

街の人は生き残る術を自分の立場だけで考える、
個人個人で違うその考え方が描かれているのが印象的です。
結局は自分が一番可愛いからです。

その態度の背景は、街の人もカウボーイも入植者も、
全く同じです。
まず生きられること、家族と安心して生活できること。

多くの移民がアメリカに来て、
まだ未成熟であった、けれどチャンスがある国、
そんな、アメリカがこれから繁栄してゆく前夜がうまく描かれています。

【いもたつLife】

日時: 2009年06月11日 06:33