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【spac演劇】三文オペラ ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ 演出

昨年は中止になった、「ふじのくにせかい演劇祭」、今年は3つの演目と寂しいですが、でも無事開催されて、とても喜ばしいことです。
この「三文オペラ」でも演者は皆マスクして、でもパフォーマンスはそのままと、試練です。かおが見えない、声が届きにくい、それらを、録音と肉声を使い分けマイクや映像を使って補っていくという、工夫が伺えました。
昨年11月から少しずつ【spac演劇】が試行錯誤されながら開催されてきましたが、コロナ禍での制約を乗り越えるのにはどうすれば良いか?
開催される演劇を観劇するたびにそれを感じますし、進化もしています。

観る側も、検温や消毒、事前登録はもう慣れましたし、座席間隔が開いているのも快適空間に感じています。

そしてこの「三文オペラ」ミュージカル要素を盛り込んだ、ガンガンの喜劇で、面白いですが、笑えなません。かなりの社会風刺劇です。
舞台はロンドンの貧民街、憎めない犯罪者が、憎たらしい汚職警官が、必死に生きる貧困層の輩と娼婦が、繰り出すパフォーマンス劇です。
権力、格差、偏見を前面に出して、国が正々堂々と掲げる不条理に真っ向から皮肉ります。

終始喜劇食満載で、言葉も流暢に、でもシニカルです。

でも感じました。この小市民たちは、社会に圧せながら、あえいで、足掻いて生きているように見えて実は逞しい。国なんかあてにしない生き様です。
だから、人間賛歌劇でした。

【いもたつLife】

日時: 2021年05月04日 09:35