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ブログ 今日のいもたつ

黒の試走車 1962日 増村保造

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気が違ったような連中の中で、
ヒロインだけがまっとうな人間です。
そのヒロインの元へ、主人公が人を取り戻し、
気づきかえってゆきます。

個に焦点を当てると、そういうことですが、
個よりも輪を広げて、
会社へ広げて、もっと広げていって、描かれている社会は、
気が違っているけど、ごくごく普通に営まれているから、
観ていて嫌になります。
(自分が個でも公でもこの世界に属しているから)

この描写は50年前でも同じで、
こういう撮り方を増村監督はしっかり捕らえて、映画にします。

人がいかに短絡なものを追いかけているかを、
あざ笑う映画です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2010年04月25日 09:51