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ブログ 今日のいもたつ

妻は告白する 1961日 増村保造

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愛する男に対する女のすさまじさが心を打ちます。
何故ああも人を愛することができるのか?
(それを表現した若尾文子はさすがです)

やっぱり出生にキーがありそうです。
物語では、そのあたりはほとんど触れていませんが、
この物語での女は、男が、愛してくれる男がいなければ、“もう”生きることが、
できなくなってしまっていました。

「たとえ3年に一度でも良いから合って」
希望がそこにしかないのです。

人の生き様は、自分ではわからない、気づいていない、
過去からの積み重ねが描かれているように感じました。

それと愛に対しての違いもメッセージも。
あれだけ人を愛せることが女にはできます。
それなのに男は・・・、
本当に鈍感または、エゴイストとして女の夫が登場します。

法廷劇としても面白みがありましたし、
増村監督の中でも代表作といえる作品なのではないでしょうか。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2010年04月09日 07:47