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ブログ 今日のいもたつ

干し場に備えて

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有機農園前のビニールハウスもにも農薬は一切使いませんから、
ひと夏越すと、ハウス内は草が茫々になります。
それらを取り除きました。
引き続き、干し場にするので、
鳥除けネットをハウス周りに張り直します。

一年経つとかなり劣化しているので、
補修しながらの作業です。
ほしいも加工中、鳥がいつも狙っていますので、
丁寧に、頑丈に張っておきます。

【芋日記】

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【SPAC演劇】愛の終わり(日本版) 作・演出 パスカル・ランベール

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心が通じていない者同士の間では、言葉なんて無意味で通じないもの。
心が通じている者同士では、言葉なんていらないもの。
だとしたら、言葉は単なる伝達の機能しか持たないものなのか、でも人は時に言葉を尽くして相手に自分の想いを伝えようとします。
この演劇でも、多くの言葉が飛び交いました。無意味なものから、自己を代弁するような体中から絞り出すような言葉まで。
でも心が離れている間の仲では心には響かない。でも言わずには要られない。言葉を手に入れた人の性なのかもしれません。

演劇は別れ話です。男と女が今の心境を相手にぶつけます。
ただし一捻りあります。会話は常に一方通行です。男が女に発する時は、女はすべてを受け取るしかありません。反論はもちろん、聞かない選択もできません。女が男に発する時は逆になります。

そしてそれが前半の男の言い分と後半の女の言い分に分かれます。
表面上は罵り合い(正確には一方的な罵りです。長いスパンで罵り合いになります)ですが、裏側には別れの儀式をお互いが行っています。

男は延々と自己肯定、他社(女)否定します。裏側にはいかに愛していたかに通じるのでしょうけれど、とてもそれを第三者が察することができません。ほとんどが抽象的な記号の羅列です。そして終始一貫続けます。思い浮かぶ言葉がなくなるまでそれを続ける姿は、まるで何かに怯えるようにも見えます。

女は男の言葉を受けて、記号の羅列をあざ笑いますが徐々に様相が変わります。
もちろん女も自己肯定、他者否定の立場でいました。けれど、それだけでは収まらないようなのです。同時に女の言葉を受ける男も自分で自分の体を支えられなくなります。

時は過ぎ、女の言葉が尽きた時なのか、お互いの気が済む時に終わりを約束していたのか、二人は静かな沈黙を守り対峙します。これまでの形相とは違い、見つめ合い幕になります。
二人の別れが完成したのです。
この儀式を設けて、お互いと自分を痛めなければ別れられない二人だったことにようやく気が付きました。その時に愛が深かったことも感じました。

演劇中ずっと言葉は無意味だと感じていました。そして最後の二人の別れの完成でも無意味だったことは間違いないことを確かめられましたが、無意味だから意味がないのではないことが解りました。
お互いを否定する言葉でも、相手を怒らせたいことだけが趣旨でも、記号の羅列の応酬でも、それをやること、もっと言えば言葉を交わすことに意義があったのです。
言葉を無理やり捻り出しても相手の心に響くことはありません。解りあえているほど言葉なんて要らないのです。
そしてこの二人も相手の気持ちなんて、とうにわかっていたのです。そしてもう別れなければならないことも、それが最善の選択であることも。でもきっぱり関係を切るために儀式が必要だったのです。
今までの二人の愛の大きさ、想いを、言葉に乗せて時間かけて交わさなければ別れが成立たなかったのです。

人はどんなに理屈で納得していても次に進むことができません。人だからこそ、生きている生身の人間だからこそを表現した演劇でした。

【いもたつLife】

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国境の町 1933ウクライナ ポリス・パルネット

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1914年から1917年までのロシアの西の国境に近い田舎町が舞台です。
市民革命を印象付ける靴工場のストライキからはじまり、
すぐに第一次世界大戦が勃発、内輪もめどころでなくなり、
ドイツ戦の最前線に町の若者は送られます。

前線の戦争描写とドイツ軍捕虜のエピソードが挟まれ、
ロシア革命の始まりまでが語られる映画です。

ストライキ、最前線での戦闘シーン、
ドイツ捕虜と街の娘とのロマンスと捕虜の扱い、
革命描写と矢継ぎ早に、しかも唐突に話が展開され進みます。
時折ユーモラスなシーンも挟まれますが、
町の人々が生きる上での受け身な現実を写します。

20世紀初頭のヨーロッパの複雑さを垣間見るようでした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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幸運の星 1929 フランク・ボーゼジ

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『おとぎ話』です。
物語そのものもそうですが、
映画の中の世界もそうなのです。

冒頭の貧しい主人公が住む家のセットと照明のショットで、
その雰囲気があります。
そして、主演の少女もその衣装もそれを感じます。

話はメロドラマ、
貧しい故に悪さをしてしまう少女と、それを諭す彼、
彼は第一次大戦で足を負傷します。
気立ても男前も良いので少女は惹かれ、彼も少女をあいするのですが、
彼の足を案じて少女母は彼を拒みます。
その変わり少女のために愛のないけれど、
良い縁談に乗っかるのですが、それは詐欺師で、観客はハラハラドキドキです。

ラストに向けて感動の展開になります。
そのセットと雪の演出が素晴らしい、
『おとぎ話』を完結させます。
少女と彼の純愛に心が和む作品です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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昼下がりの情事 1957米 ビリー・ワイルダー

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ビリー・ワイルダー監督、
オードリー・ヘプバーンとゲーリー・クーパー主演の有名なロマンチックコメディで、
一度は抑えておきたい映画です。

プレイボーイ役のゲーリー・クーパーはファン期待の役柄、
オードリー・ヘプバーンとの年の差がありますが、
彼女が恋する相手としては不足なしでしょう。

オードリー・ヘプバーンは、音楽院生役で実年齢よりも幼い役ですが、
十分年相応です。
そして、純真な乙女で、大人のゲーリー・クーパーに見栄を張って、
悪ぶる所は本当に可愛らしいし、全く嫌味がない。
彼女の資質であり、魅力で、それが引き出されています。
対するゲーリー・クーパーも、天真爛漫な彼女に首ったけ、
初老なんですが、無邪気さも粋にみえるところは流石です。

楽団とのやり取りや、犬のエピソードなど、
冗長になりそうな中で、クスッとさせてくれる演出も良かったです。

一度は抑えておきたい、という期待通りの映画でした。

追伸
10/8は「寒露」です。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
二十四節気「寒露」の直接ページはこちら
寒露

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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華麗なる賭け 1968米 ノーマン・ジュイソン

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ラブロマンスタッチのサスペンスです。

主人公はスティーブ・マックイーン、大金持ちで何不自由ない生活、
それが飽き足らないことから、銀行強盗を企みます。
そして完全犯罪を成し遂げます。彼にとっては命を震わせるゲームで、
それに勝つために、知力を使い、強靭な精神で挑みます。
それが生き甲斐だから。

相手役はフェイ・ダナウェイ、保険調査員として、警察と連んで犯人を追います。
スティーブ・マックイーン同様にクールで切れ者で、彼を追い詰めます。
そしてハニートラップを仕掛けます。

彼女は正体を確信しながら、仕事として(証拠を挙げるために)
彼をしょっぴこうと画策します。
それをゲームとして受ける主人公。
彼にとっては魂が求める駆け引きの相手として不足なく、
彼女との対峙は自分を賭けることです。

いつしか愛し合うようになるのは、お決まりですが、
描写がクールです。
一見二人とも心が揺れ動いているような感じをさせますが、
彼は自分を賭けたゲームとして、
彼女はあくまで仕事として、
そこには一線があります。
この映画はその描写が全てと言えます。

台詞は少なく、仕草と表情と二人の間で、
愛は匂わすだけで、自己が持つ譲れないものをどちらが暴くかという緊張感が、
ラストまでゾクゾクして続きます。

冒頭ものの見事に上手く行った犯行を、
ラストで、もう上手くは行かないところまで追い込まれながら、
主人公は繰り返します。
それは破滅に向かう行為で、何故そんなことを?というところで緊張感はピークに。
そしてドンデン返しです。
その時のフェイ・ダナウェイの演技(演出)がこの映画を象徴していました。

愛した彼が破滅しなかった安堵感。
クールな駆け引きの結末は、してやられてしまった悔しさ。
けれど主人公が犯罪者としてはもう生きられないことを、
決めさせるまで追い詰めた自負。
その全ての感情が込められていました。

主演二人に魅せられた映画でした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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市民ケーン 1941米 オーソン・ウェルズ

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二度目の鑑賞です。
ローアングルカメラでの長回し、光と影のコントラストでの暗示、
パンによる観客へ不安の掻き立てなど、凝った技法が随所に行われていることが、
今回とても感じました。
それが、主人公ケーンの豪勢なのに、空虚な人生と絡むところも見事です。

結末を知らせて、そこから主人公の人生を追うのですが、
冒頭にこの物語を理解するのに必要な情報をダイジェストで伝える脚本も斬新です。
そして新聞王の人生ですからとても自然です。
その後ドキュメンタリーのように進むところも、
キーワードとしての“薔薇の蕾”を観客に意識させるところも上手い進め方です。

世界的に大絶賛の映画だけに、
まだまだ奥が深そうですが、まだまだ私が感じることはこれくらいです。
数年後にまた鑑賞しようかなと思っています。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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余計なお世話ですが

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この畑の農家はあまり除草剤を使いません。
初期段階で除草剤を一回使っただけのようです。
一回だけだと、芋掘り前は、かなり草だらけになります。

すべての畑で有機農業をやっていますから、
草取りの大変さと、草の凄さがわかるのですが、
除草剤を一回使うとしたら、初期よりも芋のつるが伸びて来た段階の方が良いでしょう。
初期段階では、機械除草が効きますので、それをこまめにすれば草を抑えられます。
機械除草が出来なくなった段階で一回使えばここまでボウボウにはなりません。
ただしこのやり方は、
畝(うね)上に抑草対策(黒マルチ等)をしておくことが条件になります。

【芋日記】

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ビニールハウスの草取り

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有機農園前にビニールハウスを建ててあります。
春は育苗、その後芋栽培、冬は干し場です。
有機ほしいものビニールハウスですから、
ハウス内外、ここも農薬も使いません。
すると、ひと夏越すと、ハウス内だけでなく、
ハウスの間やパイプまで、みっちりと草に覆われます。

毎年アケビがハウスに成ります。
(別の杭を立てておいて積極的に育てたい位、見事な実が付きます)
それをはじめ、パイプと網に絡みついた草取りはは大変です。
また、ハウスとハウスの間の除草も狭いところに手を入れてで、大変です。

芋収穫が始まると、春まで農繁期なので、その前に終わらせておく作業です。

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追伸
10/4に、10月の「毎月お届け干し芋」出荷しました。
今月のお宝ほしいもは、“有機玉豊平ほしいも”です。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
毎月お届けの「今月のお宝ほしいも」の直接ページはこちら
今月のお宝ほしいも

【芋日記】

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草取りはしないけれど

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芋収穫間近なので、畑内での草取りや虫取りはやっていません。
畑周りの収穫準備や、それ以外の受け入れ準備をやってます。
上手く芋のつるが草よりも繁茂した畑は、
9月過ぎればそうそう雑草は目立たないのですが、
上手くいかなかった畑は、どんどん草が目立っていきます。

近隣畑の農家さんごめんなさい。

【芋日記】

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